会長挨拶
近年、物質的には豊かになったように見える日本の社会情勢ではありますが、増え続ける児童虐待と貧困は、児童の心身に暗い陰を落とし、社会問題となっています。
子どもは国の宝であり、我々国民ひとりひとりが、全ての子どもを守っていく義務があります。
現在、社会的養護を必要とする子どもは4万人を超え、虐待を受けている子どもは、近年急上昇しておりますが、児童の養育を希望する登録里親は約1万人、そして子どもを家庭に迎え入れて養育する養育里親は約4,000世帯というのが現状です。
全国里親会は、昭和29年10月「全国里親連合会」として発足し、昭和41年1月に社団法人の認可を受けました。その後、昭和46年3月18日に「財団法人全国里親会」として厚生大臣から設立認可を受け、さらに、平成23年12月に公益財団法人に認定され、現在に至っております。
本会は、里親制度の普及啓発、里親希望者の開拓、里親の資質、養育技術等に関する研修、里親制度全般に対する相談支援などの事業を行っています。
平成28年5月に、児童福祉法が改正され、児童の健全な育成のため、家庭養護の重要性を認識し、里親制度の普及促進が図られることになりました。
私どもは、全ての子どもが心身共に健やかに育つことを願い、児童福祉の理念を真摯に受け止め、それを使命とし、情熱を持って里親会活動に邁進してまいります。 里親子、ひいては国民すべてが真に幸福を実感できるように、貢献していきたいと思っております。
地域、社会のみなさま、関係者のみなさまのご協力とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
公益財団法人全国里親会 会長 河内 美舟